妻です。
ネパール・チトワンでのホームステイ生活。
今日はお隣さんにニワトリをプレゼントしてもった話。
ちょっと残酷な描写もあるので、苦手な方はすみません。
ネパール人の友人キムさんのお家でホームステイを始めた翌日、
「隣の家の友達が、はるばる日本から来てくれたお客さんにニワトリをプレゼントしたいって言ってくれてるから行きましょう」とキムさんから言われました。
いやぁ〜なんて優しいお隣さん。ありがたいなぁ。
でも・・・・・ニワトリ!?鶏肉じゃなくて、生きてるニワトリってことよね。
ドキドキしながらお隣さんのお家にお邪魔しました。
初めまして、の挨拶を済ませると、すぐに庭のニワトリ小屋に案内されました。
「この中からどれでも好きなの持ってって下さい!」
どれでもって・・・
この生きてるニワトリの中から1羽選んで、そしてそれをしめて、私たちが食べるってことですよね。どうしよう、今まで散々鶏肉食べてきたけど生きてるニワトリを目の前にすると「そうだなー、元気で大きくて美味しそうだから、このニワトリにする!」
なんて言えない。
結局私たちは選べず、キムさが選んだこの大きなニワトリをいただきました。
ずしりとかなり重かったです。
さて、このニワトリ、誰がしめるの?
お隣さん?キムさん?ママ?
恐る恐るキムさんに尋ねると「肉屋さんに行きます」とのこと。ニワトリをしめてくれる専門のお肉屋さんがあるようで、そこへバイクで向かいました。
夫の手にはいただいたニワトリ。生きていますが暴れません。
お肉屋さんへ到着。
ついに頂いたニワトリをしめてもらいます。
私たちはニワトリをしめるのを見るのは初めて。
全行程を見学させてもらいました。
ニワトリのしめ方は国や文化、行う人の技術によって変わるようです。
職人さんはまず、大きな鍋にお湯を沸かし始めました。
そして私たちが頂いたニワトリが職人さんの手に。
ニワトリは死期を悟っているかのように、職人さんの手の中で暴れることもなくじっとしていました。職人さんの手には家庭用のものより少し大きめの包丁が。ついに始まるのか・・・私はなんとも言えない緊張感に襲われました。
職人さんは一気にニワトリの首の大血管をスパッと切りました。血管だけでなく、脊髄・神経も一緒に一気にスパッと切っているようで、血管を切るというより首を切り落とすという表現が近いと感じました。本当に一瞬の出来事でした。そしてそのまま数分間血抜きを。その後、沸かしていたお湯の中に数分間ニワトリをつけて(こうすることで毛穴が開き、羽が抜けやすくなるそうです)そのあと羽をむしります。羽根はいとも簡単にスルスルと抜けていました。羽根が全て抜けると、肛門の方から内臓を取り出します。職人さんはす臓器を傷付けることなく取り出していました。
これらの工程が終わると、店内のスタッフさんがバーナーを使って皮膚表面の小さな産毛を焼き切ります。
これで全行程が終了です。
生まれて初めてニワトリをしめるのを見ました。正直、かわいそうなことをしてしまったという気持ちはありましたが、「見なきゃよかったな」という後悔の気持ちは全くなく、「見れてよかった、良い経験ができた」と感じました。それは自分達が生きるために日々何かの「命をいただいている」もしくは「奪っている」ということを自分の目で見て理解・実感できたからです。
しめたニワトリでママが美味しいチキンカレーを作ってくれました。
人生で一番実感のこもった「いただきます」を言って、命をいただいたことに感謝しながら食べました。本当に美味しかった。
カレーを美味しくいただいていると 、ニワトリをプレゼントしてくれたお隣さんが遊びにきました。
彼のお兄さんの奥様は日本人の方らしく、彼はかなりの日本フリーク。「何か日本食が食べたいな!」とリクエストがあり、だし巻き卵を作りました。
彼は「どうやって作るの?」と興味津々。ネパールってこういった卵の使い方しないのかな?ママもスピも興味深々。
だし巻き卵完成!!
お隣さんは「美味しい!」と箸を上手に使って食べてくれました。
「私も食べるー」とスピちゃんも食べてくれました。
この後キムさんも食べて「やっぱ日本食を食べると落ち着くわ〜出汁っていいなぁ」と言ってました。
どこまで日本に染まってんのよ!キムさん。
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