スリランカのローカルライフが知りたくて。アンバランゴダ散策!【後編】

妻です。

スリランカの市場で出会った「八百屋のおっちゃん」

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言葉が通じないのに、なぜかすごく気に入ってくれて、

「これ食べな」と店の売りものの野菜を沢山食べさせてくれるし

「ここに座りな」となぜか売り場の裏に椅子を準備してくるし

そのうち「これも食べなさい」と近くの商店でわざわざお菓子を買ってきて食べさせてくれる。

続けてなんかジェスチャーしてるんだけどわからない。

お店にいた英語が話せる彼の甥の男の子に

「彼は何と言ってるの?」

と聞くと

「うちに来てお茶を飲んでいけって言ってるよ」

とのこと。

どうしよう・・・・・

海外では親切そうでも知らない人にはついていかない、と夫婦で約束したんだけど。

私の勘が「このおっちゃんは信じても大丈夫」と言っている。

よし、このおっちゃんについて行こう!と決めました。

そう決めたものの、内心はドキドキ

「何か怪しいと感じたら全力ダッシュで逃げるぞ!」と

八百屋のおっちゃんと一定の距離をとって歩いていきます。

市場を離れて、おっちゃんはどんどん海の方へ進んでいきます。

そして集落のような場所にやってきました。

私たち以外歩いている人は誰もいません。

私のドキドキがピークになった時、八百屋のおっちゃんは一軒の家に入っていき

おっちゃんについて行くと、そこにはおっちゃんの家族がいました。

おっちゃん、疑ったりして本当にごめんなさい!!!!

私は心の中で叫びました。

今回のようなことが、この旅を始めてから何度もありました。

旅の中で、親切そうな人に騙されたり、騙されそうになったりする経験をしてしまうと、親切な人と出会っても、素直にその人のことを信じれなくなってしまいます。

海外を旅する上で(特に治安の悪い場所などでは)「簡単に他人を信用しない」って大切なことなんだと思いますが、

なんかそれってすごく寂しい。

例えば、こんなこともありました。

バスステーションの場所が分からなくて迷っている時、

どこに行きたいの?と声をかけてきてくれた男性がいました。

彼は「その場所知ってるから、そこ案内してあげるよ」っと言ってくれたのですが、

私たちは

向こうから声をかけてくるなんてちょっと怪しい

違う場所に連れて行かれそう

目的地についたらお金を請求されそう

と、瞬時にその彼のことを疑ってしまいました。

なので、「自分たちで行けるから、道順だけ教えて」と言いました。

「でも、ちょっと分かりにくい場所でから、案内するよ、連いてきて!」と歩き始めました。

「お金請求されたら、逃げよう」私たちはそう言い合って私たちは彼について行きました。

でも、そのお兄さんは目的地に着くと、

「ここがバスターミナルだよ、じゃあね、良い旅を!」って颯爽と去って行ったんです。

あぁ、本当に親切な人だったんだ。

颯爽と去っていく彼に思わず「なんであなたはそんなに親切なの?」と聞いてしまいました。

すると彼は「当たり前のことしただけさ」と爽やかな笑顔で答えて去って行きました。

疑ったりして本当にごめん!!

私たちはお兄さんに大きな声で「Thank you!!」と叫びました。

人を疑ってかかるのってすごく悲しいことだし、申し訳ないことだけど、それをしないと自分たちの安全を確保できない。

旅を続けている限りこのジレンマは続くのですね。

話は戻って、

八百屋のおっちゃんは家族がいるお家の庭に案内してくれました。

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そして、またまたお茶やお菓子を食べさせてくれました。

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おっちゃんの家族はみんなフレンドリーで、突然訪問した私をあたたかく迎えてくれました。

帰りはおっちゃんがホテルまでトゥクトゥクで送ってくれました。

「また明日もおいでよー!」っておっちゃん。

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その翌日、夫を連れてまたおっちゃんとその家族に会いに行きました。

前日におっちゃんの家族と撮った写真をおっちゃんにプレゼントしたかったのです。

この日はおっちゃんの甥っ子のアサーラがホテルまで迎えに来てくれました。

まずは市場に行っておっちゃんに挨拶。

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 夫をおっちゃんに紹介。

おっちゃんは私たちの訪問をとても喜んでくれました。

昼食がまだだった私たち。

アサーラにローカルなスリランカカレーが食べたいとリクエストすると、野菜市場の近くの店に連れてきてくれました。

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店名は「CHINESE HOTEL &RESTUARANT」

CHINESEなんですが、ちゃんとカレーが食べれました。

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アサーラにローカルな食べ方を教えてもらい

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夫も手食にトライ

f:id:ryo-saya:20170701155824j:plainとっても美味しかったし、3人分のカレーと飲み物トータルで¥500と激安!!

私たちが食べている間にも、おっちゃんはヒョコっと現れて、

「美味しいか?よかった、よかった」と私たちの様子を確認して、仕事に戻って行きました。

食事の後、市場へ戻り、おっちゃんに写真をプレゼントしました。

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おっちゃん、すごく喜んでくれました。

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そして、八百屋の仕事も少しお手伝い。

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唐辛子の選別をしました。

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そして、またおっちゃんのお家にお邪魔しました。

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プレゼントした写真をみんなで見てくれています。

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今日は昨日いなかったおっちゃんの姪っ子とその子供ちゃんもいました。

可愛い♡

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おっちゃんの庭は海と繋がっています。

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海辺に佇むおっちゃん、なんか絵になりますね。

今日もみんなでおしゃべりしました。

おっちゃんの姪っ子がアルバムを持ってきてくれて、たくさんの家族写真を見せてくれました。

姪っ子のお父さん(おっちゃんの弟)は数年前に突然の心疾患で亡くなられたそうで、その時の葬儀の様子を写した写真を見せながらその時のことについても色々話してくれました。

お父さんは漁師をしていたので、亡くなった後5日間家で家族と一緒に過ごした後、海に葬られたそうです。

亡くなられた方やその家族、葬儀の様子を写真に収めてアルバムにすることは日本ではあまり馴染みのないことですよね。

日本では葬儀中に写真を撮るなんて不謹慎だという意見もあると思います。

私自身、亡くなられたお父さんの写真やそのお父さんの周りで涙を流す家族の写真、葬儀の様子を写した写真を見せてもらった時、とても驚いたし、戸惑いました。

でも、その写真を見ながら語る家族の表情や言葉からは、悲しみだけじゃなく、お父さんをちゃんと見送ることができて良かったという気持ちが伝わってきました。

みんなが、そのアルバムや写真を家族にとっての「悲しい時間の記録」としてではなく

お父さんと過ごした最後の大切な時間の記録として、大切にしているのが伝わってきました。

そんな大切なアルバムを私たちに見せてくれたことの感謝の気持ちでいっぱいになりました。

国が変われば言葉・文化・宗教が変わるように、

死生観も違うということに改めて気付かされた出来事でした。

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 素敵な家族に出会えて、その家族の生活に少しでも触れることができて、幸せでした。

お別れの時、おっちゃんは

「本当にもう帰っちゃうのか?」

と、この世の終わりかというくらい暗いオーラを漂わせ、本当に悲しそうな表情をしていました。

もう、おっちゃん、なんて素敵な人なんだ!

「また絶対戻ってくるからね!」と約束しておっちゃんと別れました。

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